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任天堂の君島社長が公式サイトで株主・投資家向けのメッセージを公開し、「ゲーム人口の拡大」の看板を下ろしノンゲーム路線への方向転換をアピールしています。

株主・投資家向け情報:経営方針 - 社長メッセージ
これまで、「世の中の人々を、商品やサービスを通じて笑顔にしていく」という信念のもと、年齢・性別・過去のゲーム経験を問わず、誰もが楽しめる商品を提案することで「ゲーム人口を拡大する」ことを基本戦略としてきました。これからは、「ゲーム人口の拡大」からさらに一歩前進して、「任天堂IP(知的財産)に触れる人口を拡大する」ことに注力していきます。

現在、私たちのゲーム機で楽しんでおられる方はもちろん、過去に私たちのゲーム機で楽しんでおられた方やこれまで私たちのゲーム機で遊んだことがない方など、すべてのお客様に多方面から任天堂IPをアピールしていきます。

(中略)

ゲームの枠を超えて、テーマパークで任天堂のキャラクターを使ったアトラクションを提供するほか、映像コンテンツやマーチャンダイジングを通じて、任天堂のキャラクターを露出させるなどして、お客様の日常的な生活空間の中においても、これまでよりも任天堂IPを目にする機会を増やしていきたいと思います。
 
(中略)

任天堂は、今後も、時代に合わせて柔軟に自らを変身させ、「娯楽は他と違うからこそ価値がある」という「独創」の精神を大切にし、お客様に良い意味で驚いていただける商品やサービスを提供してまいります。 

岩田前社長時代は一応「スマホなどはあくまでゲーム機へ誘導するための導線作り」という建前があったのですが、バンナムにも売上や利益で敵わないような状況に陥った今となっては、そうした言葉遊び的な建前にこだわっている段階ではないのでしょう。
スマホ進出の第一弾アプリがノンゲームのメッセージアプリ「ミートモ」だったことも、今となっては頷けます。

スマホへの参入により、他社プラットフォームに自社IPを投入するという一線は既に踏み越えていますので、今後はSTEAMなどに任天堂IPを提供するといったこともありそうです。
セガのようなハードランディングシナリオは考えにくいですが、NXを最後の任天堂ハードとしてソフトランディングを図り、ハードウェア事業からの撤退もいよいよ現実的なプランとして視野に入ってきたのかもしれません。