Nintendo-Switch-fail

任天堂Switchの増産がずいぶんと難航しているようで、強気の販売予測を示すことで知られる任天堂アメリカのレジー社長からも弱音が漏れています。

Nintendo May Sell Out Switch This Holiday Season, President Admits | Variety
“Certainly the demand is there, and our supply chain is there” to hit the 10 million goal, he said, but he didn’t want to commit to fulfilling the demand for the coming holiday season. “Are we going to have enough for the holiday? That’s what we are focused on.”

[抄訳]
「1000万台という目標を達成するための需要とサプライチェーンは確かに存在するが、このホリデーシーズンの需要を満たすことは約束したくない」と彼は述べた。
「ホリデーのために十分な数を持つことができるだろうか?我々がフォーカスしているのはそこだ。」

PS4の今期販売計画は1800万台となっていますので、このままSwitchの販売台数がPS4の半分程度の1000万台に留まるのであれば、追いつくどころかインストールベースの差がますます広がってしまうことになります。

任天堂は自社工場を持たないファブレス企業ですので、増産によるリスクのは取引先が負うことになり、いくら任天堂が増産したくとも取引先が一社でもリスキーだと判断すれば増産は不可能となってしまいます。

Wii Uの急失速によりルネサスの鶴岡工場はソニーへ売却、ミツミ電機は会社ごと身売りの憂き目にあったことは各部品メーカーの記憶に新しいことでしょう。
そもそも、任天堂の据置ハードはどちらかというとスタートダッシュ型で寿命が短いですし、2018年以降のソフトラインナップの貧弱さをみれば、「スイッチには継続的な需要が見込めず、あらたな設備投資には慎重になるべき」との判断するのは妥当かもしれません。